受け継がれる郷土料理には、地域の文化や歴史、昔ながらの知恵がその一品にギュっと詰まっています。
その想いと味を残すべく、月2回(第2・4金曜日)レシピとともに讃岐の郷土料理をご紹介します。

讃岐の郷土料理
「あんもち雑煮」
香川県で、なぜ、白味噌汁にあんもちが入った雑煮が主流となったか。
それは、香川県の主要作物であった讃岐三白(塩・砂糖・綿)と深いつながりがあるようです。
あんもちが食べられるようになったのは明治時代から。さとうきびづくりに精を出していた農家がせめて正月だけでも甘いものを家族で食べたいと、砂糖を使ったあんもちを雑煮にしたことが始まりと言われています。
また、水不足に悩まされてきた香川県は、水を必要とする米の収穫が安定しませんでした。
そのため、米を多く使用する白味噌はハレの日に食べる味噌として、家庭で大切に仕込まれていたそう。
さまざまな背景から誕生したのが、今も残る「あんもち雑煮」になったそうです。

具が全て丸い
お餅も丸もち、中に入れる金時人参や大根などの具も丸く切ります。
年末になると、お雑煮用の細い大根が野菜売り場に並びはじめます。
細長いので輪切りにするとちょうどよく丸い形になります。
丸い形には「家族仲良く円満でありますように」という想いが込められ、金時人参は日の出を意味しているそうです。

「あんもち雑煮」
材料(4人分)
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・あん入り丸もち 4個
・金時人参 80g
・細い大根 50g
・白味噌 80〜100g
・青のり 大さじ1/2
・だし汁 800ml(いりこ)
※いりこは頭とわたをとり、800mlの水とともに鍋に入れ強火にかけます。
沸騰したら弱火にし、あくを取りながら15分ほど煮出して、ザルでこす。

つくり方
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1.大根、人参は3mmくらいの輪切りにします。
2.鍋にだしと「1」の野菜を入れて煮る。
3.野菜が煮えたら、あんもちを入れ、少し柔らかくなると、白味噌をだしで溶かしながら入れます。
4.椀に盛り、青海苔をふります。

あんもち雑煮にねぎではなく、青海苔を彩りで加える理由としては、ねぎは大きくなると坊主ができることから葬式などの不幸を連想させるという説や、菜を食う→泣く、と不幸を連想させるという説が地域によってあるそうです。

様々な想いから生まれた「あんもち雑煮」。
帰省をせず、香川県で年越しを迎えられないという方も多いと思いますが、ぜひ、その地域であんもち雑煮を味わっていただければと思います。

今回の雑煮のレシピは、郷土料理研究科の十川時子先生から教えていただいたことと、先生の著書「次世代へ伝えたいさぬきのふるさと料理」を参考に紹介させていただいています。

 

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