住まいと家族の物語

【雑誌IKUNAS連動企画】

October 04,2022

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IKUNASで連載している「住まいと家族の物語」。香川県の仁尾町で地域に根付いた建設会社として知られる株式会社菅組で家を建てたご家族を、毎号IKUNAS編集部が訪問してその暮らしぶりを紹介しています。

今回IKUNASで紹介したのは、18年前に建てたYさんのお宅。

取材で訪問する前には、菅組の設計士さん、営業担当者さんから建設のいきさつや建築中の様子、印象的なエピソードを聞き、あらかじめ取材の準備をしておきますが、今回印象的だったのは、建築後にもYさんのお宅を何度も訪問してきた設計士・願化さんの言葉。
「庭を使った暮らし方がとても良いんですよ。家を囲むように木々が自由に成長しているように見えて、実は丁寧に手入れされている。デッキを介して家の中と外がゆるやかにつながっていて、緑に囲まれて暮らしている様子は、もはや憧れに近いです」
いくつもの家を手がけてきた設計士に「憧れ」と言わせてしまうお宅に、興味は高まるばかり。聞けば、建築当初は地面が目立っていた外構には少しずつ木が植えられ、草花が育ち、家族の日々の営みと並走するようにゆっくりと現在の姿になったのだとか。家は建てて終わり、ではなく建てた日からも少しずつ手を入れ、育てていくことで、より心地よい住まいになるということを実践されていると、願化さんは話します。

家を囲むように木々が茂り、周りに広がる青々とした田んぼののどかさと一体となった風景に、樹木が時間をかけて根を張るように、18年という歳月がこの家を周囲に溶け込ませてきたのだと気づかされます

そしてYさんのお宅は、個人的にとても思い出深いお宅だそうで。
「私が20代最後に設計した家なんです。Yさんが選んだフォルクスハウスという家は高い性能を保ちながら、間取りが自由に設定できます。自然エネルギーでの生活に魅力を感じてOMソーラーを採用されたので、機能的にもデザイン的にも満足いただけるものにしたかった。希望を聞きながら設計をして、というやりとり自体も楽しかった記憶が強く残っています」

後日、Yさんに取材をした時には、同じく「設計段階で出した希望がブラッシュアップされて、願化さんの手で設計図になっていく。そのやりとりが、本当に面白かった!」との感想が。意見を交わしながら家づくりに向き合うことで、家に対する愛情を深めていったことは、容易に想像がつきます。

OMソーラーは屋根の上にある集熱板で集めた暖気を家の中に循環。夏場は夜に放射冷却で冷えた空気を室内に。窓を開け放てば、真夏でもエアコンがいらない日の方が多いのだとか

「そんなやりとりを見ていたから、息子も願化さんに家を設計してもらったんですよ」とYさん。両親と願化さんが楽しそうに家づくりを進めていくのをそばで見ていた息子さんは、快適な住み心地も実感したことから、独立後に自邸を願化さんに設計を依頼。実家と同じくOMソーラーを採用して、周囲の自然と四季の移ろいを感じる家を建てたそうです。

今でもバーベキューに招かれるなど、Yさんと菅組のメンバーの交流は続いていると言います。
取材時には「数年前に願化さんが自宅を建てた時には、お邪魔したんです。本当にいい家ですよ。さすがでしたね」とおもむろに1冊の本を差し出してくれたYさん。名建築を取り上げたその本には、まさにその自邸の設計で受賞した願化さんの自宅が。
「こんなに素晴らしい設計士さんが若いころ建てた家ですから、自慢の我が家ですよ」
にっこりと微笑むYさん。まるで自分事のように誇らしそうな様子に、施主と施工者、というだけではない、深くあたたかいつながりを感じました。

 

「間仕切りを少なく」というオーダーを実現した広いリビングダイニング。取材時は最高気温が35度になるほど暑い日。しかし室内に一歩入ると、たちまち体感温度が下がりました。スーパーマーケットに入った時に感じるヒヤリとした冷気ではなく、林道に分け入った時に少しずつ体の熱が和らいでいくような感じに似ています

Yさんの取材記事は、IKUNASvol.15に掲載しています。ぜひ経年変化した様子をご覧ください。
菅組の広報誌「あののぉ」でも、Yさんの家息子さんの家を紹介していますので、こちらもぜひ。

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