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まだ寒さが残る頃、香川県の西讃、三豊市に張子虎の取材に行ってきました。

細く落っこちそうな田んぼの道を進んでいくと、
虎と同じ黄色の看板。

遠くからでも目立ちます。

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張子虎は江戸時代後期に、大阪からの荷物の中に張子虎があり、そこから香川に伝わったものだとか。

虎は中国では古くから縁起物として重用され、また親虎が厳しいながらも、愛情深く小虎を育てる様から、
子供を優しく見守る守り神として作れてきました。

西讃地方では男の子が生まれると、親戚や近所の人たちからお祝いに虎を持っていく風習が広まり、
最盛期には7件もの張子虎の工房があったそう。
そんな張子虎も今は今回取材させていただいた、田井民芸さん1軒のみ。
小さな工房から毎年1000体を超える張子を作り、その歴史とともに伝えています。

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伝統工芸士 田井艶子さんが作る虎は、勇ましい中にもユーモアのある顔がほっと和みます。
この顔は先代から受け継がれて来ているのかと聞いてみると、

「虎の顔は時代の流れによって変わっていくのよ」と。

「3代目の描く顔は厳しい顔をしていた。それは戦時中で、皆が緊張感をもっていたから。
子供に対する思いも厳しく、より強くあってほしいという願いが込められていたように思います。
私が描く顔は安らいでいる顔って言われるけど、平和だからかな。時代がそうさせている気がする。」
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話を聞きながら虎の顔を見ていると、
ふと、虎の顔が作り手の田井さんに似ていることに気が付きます。

顔が変わっていくのは時代のせいもあるかもしれない、
でも作り手の思いや、表情に、手をかけて作られるものはどこか重なってくるのだと思います。

そこが、人の手から生み出されるものの面白さや奥深さになり、
手放すことのできない温かみになるのかもしれません。

sekku

讃岐の節句展は
3/9(金)~3/22(木)
平日:11:00~17:00
土曜:10:00~16:00

定休日:日曜祝日

 

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