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香川を代表する畑のごちそうが「金時みかん」「金時いも」「金時にんじん」の三つの金時です。

「金時いも」は、皮が薄く紅色が濃いうえ、肉色はあざやかな黄金色。「金時にんじん」は、姿もスラリと美しく、芯まで鮮やかな紅色。「金時みかん」は、果実の皮も果肉もひときわ濃い紅。その鮮やかな紅色が、赤ら顔の坂田金時(金太郎)に似ていることから、金時の名がつけられました。なんだか心和むようなエピソードですよね。

金時いも_R

金時にんじん_R

金時みかん寄り_R

三金時のおいしさを育むのが、瀬戸内の風、太陽、土といった独特の気候です。「金時にんじん」と「金時いも」は、瀬戸内海沿岸の砂地を利用して作られ、天然のミネラルを全身に吸い込んだ味わいは、濃く甘い。「金時みかん」の畑は、瀬戸内海に面した段々畑で、太陽がよく当り、甘いだけでなく、まろやかな酸味を兼ね備えたみかんが実をつけます。それぞれ色も形も味わいも個性的で、別の土地で作っても決して同じものは作れないのです。まさに香川の風土が生んだふるさとのごちそうなのです。風土に根付いた食材はその土地に合っているぶん、おいしくで、栄養もたっぷりで、食べやすく、どこか力強さも感じさせてくれます。

金時みかん畑_R

金時にんじん畑_R

坂出生まれの私は、幼い頃からこの三金時がごく身近にありました。金時にんじんは親戚の農家から、金時みかんもよく近所の方からおすそ分けしてもらっていました。我が家では、冬になるとお味噌やカレーにも金時にんじんが使われ、わたしにとって季節を感じさせてくれる食材でもありました。地産地消という言葉をよく聞きますが、流通の手段がなかったころには、食材は地元にあるものを食べるのが当たり前だったはずですよね。日本ほど、地域ごとの食材や食文化がある国はないと思います。ぜひぜひ、自分の住む土地でできる食材に目を向けて、楽しんでみて下さい。

寒くなるこれからは、まさに三金時の季節です。
最新号では、三金時のレシピも紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。